
60歳は傘寿ではなく還暦。傘寿は80歳のお祝いです。長寿祝いの基本とそれぞれの意味を解説
60歳の長寿祝いは、還暦です。
還暦と傘寿はそれぞれ異なる年齢を祝うもので、意味合いも大きく異なります。
還暦と傘寿の違い、それぞれの由来や意味、お祝いの方法などを詳しく解説します。
長寿祝いに関する正しい知識を身につけ、大切な方の節目を心からお祝いできるようになるでしょう。
1. 60歳は「還暦」、80歳は「傘寿」それぞれの由来と意味
まず、還暦と傘寿の基本的な違いを確認しましょう。
- 還暦(かんれき):60歳をお祝いするもので、干支が一巡して生まれた年の干支に還ることに由来します。
- 傘寿(さんじゅ):80歳をお祝いするもので、「傘」の略字が「八十」に見えることに由来します。
このように、還暦と傘寿は年齢も由来も全く異なる長寿祝いなのです。
2. 還暦とは?
還暦は、満60歳(数え年61歳)を迎えたことを祝う、日本で最もよく知られた長寿祝いの一つです。
2.1 還暦の由来
還暦は、中国の暦である「干支(かんし・えと)」に由来します。
干支は、十干(じっかん)と十二支(じゅうにし)の組み合わせで、60年で一巡します。
生まれた年の干支に還ることから、「還暦」と呼ばれるようになりました。
2.2 還暦の意味
還暦は、生まれた年の干支に還ることから、「赤ちゃんに戻る」という意味合いがあります。
そのため、赤いちゃんちゃんこを着てお祝いする習慣があります。
赤は魔除けの色であり、赤ちゃんを連想させる色でもあるため、新たな出発を祝う意味が込められています。
2.3 還暦のお祝い方法
還暦のお祝いは、家族や親戚が集まって食事会を開いたり、プレゼントを贈ったりするのが一般的です。
最近では、旅行や温泉などをプレゼントするケースも増えています。
還暦祝いのプレゼントとしては、以下のようなものが人気です。
- 赤いちゃんちゃんこ、頭巾、座布団など
- 名前入りのプレゼント(お酒、湯呑み、箸など)
- 旅行券、食事券
- 趣味の品物(ゴルフ用品、釣り道具など)
- 花束
3. 傘寿とは?
傘寿は、満80歳(数え年81歳)を迎えたことを祝う長寿祝いです。
3.1 傘寿の由来
傘寿は、傘の字の略字である「仐」が、八十と読めることに由来しています。
室町時代に始まったとされ、庶民に広まったのは江戸時代になってからです。
3.2 傘寿の意味
傘寿は、長寿を祝うとともに、今後の健康長寿を願う意味が込められています。
3.3 傘寿のお祝い方法
傘寿のお祝いも、家族や親戚が集まって食事会を開いたり、プレゼントを贈ったりするのが一般的です。
傘寿祝いのテーマカラーは紫色や黄色とされています。
傘寿祝いのプレゼントとしては、以下のようなものが人気です。
- 紫色のちゃんちゃんこ、座布団など
- 名前入りのプレゼント(お酒、湯呑み、箸など)
- 旅行券、食事券
- 趣味の品物(絵画、書道道具など)
- 花束
4. その他の長寿祝い
還暦と傘寿以外にも、さまざまな長寿祝いがあります。
代表的なものをいくつか紹介しましょう。
- 古希(こき):70歳のお祝い。「杜甫の詩の一節である『人生七十古来稀なり』に由来。
- 喜寿(きじゅ):77歳のお祝い。「喜」の草書体が七十七と読めることに由来。
- 米寿(べいじゅ):88歳のお祝い。「米」の字を分解すると八十八となることに由来。
- 卒寿(そつじゅ):90歳のお祝い。「卒」の略字が九十と読めることに由来。
- 白寿(はくじゅ):99歳のお祝い。「百」から「一」を引くと「白」となることに由来。
- 百寿(ひゃくじゅ・ももじゅ):100歳のお祝い。
これらの長寿祝いも、それぞれ由来や意味合いが異なります。
5. 長寿祝いのマナー
長寿祝いをする上で、いくつか注意しておきたいマナーがあります。
- お祝いの時期:数え年、満年齢どちらでお祝いしても構いません。近年は満年齢で祝う方が増えています。
- お祝いの金額:贈る相手との関係性や、地域によっても異なりますが、一般的には1万円~3万円程度が目安です。
- タブーな贈り物:櫛(苦、死を連想させる)、白いハンカチ(別れを連想させる)などは避けた方が良いでしょう。
- お祝いの言葉:相手の健康や長寿を願う言葉を贈りましょう。
還暦と傘寿は、年齢も由来も意味合いも異なる長寿祝い
還暦と傘寿は、年齢も由来も意味合いも異なる長寿祝いです。
それぞれの違いを理解し、心を込めてお祝いすることが大切です。
長寿祝いは、日頃の感謝の気持ちを伝え、今後の健康長寿を願う良い機会です。ぜひ、素敵な長寿祝いを企画してください。